それでは、タロットカードの「１８番 月のカード」について理解を深めて参りましょう。
「１７．THE STAR 星」の次が「１８．THE MOON 月」です。
「愚者の旅」
愚者は思います。見つけた希望の光はまだ遠くにあって、行けるかどうか不安だけど…と。
それでは月について掘り下げていきましょう。
月のイメージ
月のカードを見てみると、空には憂いを帯びた表情の月が昇っています。
月明かりの下では全てがおぼろげで、何が正しくて何が現実なのかもわからない、曖昧な状況を表しています。
日々満ち欠けする月は、感情の不安定さと同時に、感受性の強さも表しています。
月を見上げて吠える犬と狼は怯え、不穏な何かを感じ取っている様子が伺えます。
２匹はただ吠えているだけで、目の前の道に進もうとはしていません。
潜在意識を意味する水の中から這い上がるザリガニは、心に隠している不安が表面に浮上しつつあることを表しています。
門まで行けば不安の正体が明らかになりますが、そこへたどり着くまでには試練が待っています。
月の意味
タロット占いをした時に月が出た場合、どんな意味があるのか考察していきましょう。
月のキーワード
星の基本のキーワードは「不安」です。
何が起こるかわからない神秘的な月夜です。
月は物事の輪郭がはっきりとしない曖昧な状態を表します。
不安や心の中にモヤモヤしたものがある時に出てくる月のカード。
悩みや不安を解決したいと思う時には、現実を直視することで、この不安の状態から抜け出すことができるのです。
月の主なキーワードは…
曖昧、憂鬱、不安定、迷い、移ろい、隠す、誤解
この他にも意味合いはたくさんあります。
カードを見た時のイメージやインスピレーションを大事にしてください。
月が正位置で出た時の意味
月が正位置で出たら、大事なことが見えていない状態です。
月明かりに照らし出された世界は、どこか謎めいていて、大事な物事を覆い隠します。
月はそれ自体が発光しているわけではなく、太陽の光を受けて輝いているもの、いわばイリュージョンともいえます。
人は、見えないものや未知なることに恐怖を覚えます。
不安の正体を明らかにしない限り、未来はただ怖いものだと感じてしまうのです。
月が逆位置で出た時の意味
月が逆位置で出たら、実態が明らかになっていきます。
夜明けが近付き月の光が薄らいでいくことで、目の前にあった幻影が姿を消し、物事がはっきりと姿を現してきます。
不安や悩み晴れ、目覚めの時を迎えます。
それまで見えていなかった様々な物事が見えてくるでしょう。
月の逆位置のキーワードは…
真実、脱却、回復、変化、明晰、嘘がバレる、トラウマの解消、正直になる
月の解釈
実際にタロット占いで月のカードが出た場合、どのように解釈すれば良いのか、占い内容別にみていきましょう。
恋愛占いで月のカードが出た
正位置の場合は、非常に移ろいやすく不安定な状態です。
状況がよくわからず、不安に駆り立てられています。
疑心暗鬼になったり、嫉妬心を燃やしているかもしれません。
恐れていることが現実のものとなる可能性が高いでしょう。
逆位置の場合は、不安要素が徐々に解消していきます。
不安が晴れていき、心の平穏を取り戻しつつあります。
見えていなかった真実に気付き、状況は好転していくでしょう。
仕事占いで月のカードが出た
正位置の場合は、迷いや恐れがその場を支配し、不安定な状況です。
目的や目標がはっきりと定まらず、効率も悪く中だるみの状態となっています。
仕事に対してだらげがちで、気持ちが引き締まりません。
逆位置の場合は不安が晴れていき、心の平穏を取り戻しつつあります。
見えていなかった真実に気付き、状況は好転していくでしょう。は、不安要素が徐々に解消していきます。
人知れず頑張ってきたことが評価されるでしょう。
人間関係占いで月のカードが出た
正位置の場合は、不安定で移ろいやすい状況です。
友人や知人に対して不安感を抱いています。
陰で足を引っ張る友人に悩まされているかもしれません。
中傷を受けたり、隠し事ができたりしそうです。
逆位置の場合は、疑いは晴れ、少しずつわかり合えるでしょう。
本当の気持ちを話せる機会が訪れ、状況が徐々に好転していきます。
偽りや本性を見抜くこともできそうです。
月のまとめ
月は、不安や見えないものの象徴です。
もし月が出たら、正位置なら、深刻に取り合わずに距離を置き、手の内は明かさないようにしてみてください。
逆位置なら、現実と妄想を切り分けて、思い込みからの不安や疑いは追い払ってみてください。
人は不安に駆られると恐れを抱いてしまいます。
月のカードに描かれている犬のように、恐れを紛らわすために吠えたり怒ったりするのです。
吠えたければ吠えればいい。
怒りたかったら怒ればいい。
そのうちに自分で気付いて方向転換していきます。
もし月のカードのような不安を感じてしまったら、まずは自分の心に問い掛けてみてください。
「本当は何をどうしたいのか」と。
