タロットカードの「8番 力のカード」について理解を深めて参りましょう。
「7.THE CHARIOT 戦車」の次が「8.STRENGTH 力」です。
「愚者の旅」
愚者は、自分自身の努力で成し遂げることで、揺るぎない力を獲得することができました。
それでは力について掘り下げていきましょう。
力のイメージ
力のカードを見てみると、優しそうな女性が、獰猛な獅子(ライオン)の顎に手を当てて微笑んでいます。
力というと、パワフルな男性をイメージしますが、力のカードに描かれているのは華奢な女性です。
力のカードが意味する「力」とは、腕力や権力ではなく「愛情」なのです。
獅子の顔を見てみると、幸福感や安心感が伝わってきますね。
獅子は本能や恐れを表しますが、力で押さえつけるのではなく、本能や恐れを理解し安心させることで、獰猛な獅子でさえもコントロールすることができます。
それには根気や忍耐、愛情が必要なのです。
力の意味
タロット占いをした時に力のカードが出た場合、どんな意味があるのか考察していきましょう。
力のキーワード
力の基本のキーワードは「信念」です。
一方的に押さえつけるような力ではなく、心を通わせ助け合う力です。
その為に必要な不屈の精神や、絶妙な力加減といった意味合いもあります。
女性の頭の上のマークが示す通り、女性には無限大の愛の力が備わっています。
力の主なキーワードは…
努力、忍耐、根気、制御、愛、大恋愛、本質的な力、強い意思、自制、不屈、理性、力量
この他にも意味合いはたくさんあります。
カードを見た時のイメージやインスピレーションを大事にしてください。
力が正位置で出た時の意味
力が正位置で出たら、困難を乗り越えることができます。
誠意を持って歩み寄ることで、相手と信頼関係を育むことができるでしょう。
女性が着ている白いローブは丸腰であることを表し、相手に安心感を与える為に、自分が敵ではないことを伝えています。
女性は獅子に、愛情溢れる優しい言葉を掛け続けます。
獰猛な獅子を手なづけるには、根気と忍耐が必要です。
その先にこそ、幸せな未来が待っているのです。
いくつもの障害を乗り越え、根気よく頑張った結果、大恋愛となるのです。
力が逆位置で出た時の意味
力が逆位置で出たら、耐えることができず、投げ出してしまいそうな状態です。
最期まで粘り強く頑張ることができず、逃げ出してしまいます。
逆に、力でどうにかしようとすることもあります。
恐れや本能に負け、相手に過剰に媚びたり、利用しようとしたりすることもあり、もしそのような心を見抜かれれば、たちまち獅子に噛みつかれてしまうかもしれません。
力の逆位置のキーワードは…
無謀、無理、現実逃避、感情的、諦め、無力、力不足、優柔不断、落胆
力の解釈
実際にタロット占いで力のカードが出た場合、どのように解釈すれば良いのか、占い内容別にみていきましょう。
恋愛占いで力のカードが出た
正位置の場合は、相手を受け入れ、思いやりと忍耐を持って関わることで愛が成就します。
時間を掛けて実った愛は、固い絆で結ばれます。
自分の想いだけを押し通すのではなく、周囲や相手の気持ちを受け入れることで愛が成就するでしょう。
逆位置の場合は、欲求を抑えることができない状態です。
忍耐力が低下し、依存心も強くなっています。
少しの油断で愛を失ってしまうかもしれません。
誘惑に弱くなっていたり、自惚れから無謀な手段に走ってしまうこともあります。
仕事占いで力のカードが出た
正位置の場合は、努力が実り困難に打ち勝ちます。
困難はあるものの、次第に明るい光が見え始めます。
無理を通して押し進めた計画も、良い結果を出し始めます。
結果を出す為には相当な努力が必要となります。
逆位置の場合は、自信を失っている状態です。
実力不足と意志の弱さが見られます。
根気も続かず、仕事が思うように進まないかもしれません。
人間関係占いで力のカードが出た
正位置の場合は、思いやりに溢れる関係が築ける状態です。
相手と強い信頼関係を築くことができるでしょう。
強気になると同時に、自我をセーブしようという意識もあり、友人や知人をたくさん得たいと思っています。
逆位置の場合は、自己中心的になっている状態です。
身勝手で独りよがりになっています。
気持ちを抑えることができない為に、印象を悪くしてしまうかもしれません。
力のまとめ
力のカードは、ただ待っているだけで幸福が舞い込んでくるのとは違い、相応の努力の先に幸福を掴み取るという意味があります。
もし戦車のカードが出たら、正位置なら、諦めず「ピンチはチャンス」と捉えて踏ん張ってみてください。
逆位置なら、優しい言葉や気遣いを忘れずに、思いやりを持って相手と関わってみてください。
相手の心をコントロールしようと思って行動すれば、必ず歪んだ方向へと進み、関係性が壊れてしまいます。
自分の心をコントロールし、心のバランスを保ちながら、相手を受け入れる姿勢で関われば、相手も心を開き、お互いに理解し合えるでしょう。