タロットカードの「5番 法王のカード」について理解を深めて参りましょう。
「4.THE EMPEROR 皇帝」の次が「5.THE HIEROPHANT 法王」です。司祭とも呼ばれます。
「愚者の旅」
皇帝から学んだ理性とルール。それを使う為、法王からは、社会の慣習に則ることを教わります。
慈悲や優しさに溢れた法王は、弱さや罪を許し、正しい方向へと導いてくれる存在です。
それでは、法王について掘り下げていきましょう。
法王のイメージ
法王のカードを見てみると、三位一体を表す三重の十字架を持ち、2人の神父に祝福を与える法王の姿が描かれています。
法王が着ている法衣は赤色です。
赤は情熱や強い意志を表し、彼が社会的成功を望むような、世俗的な一面を持つ人物であることが伺えます。
法王の後ろの背景は灰色です。
灰色は現実的な物質的な事柄を示します。
法王の足下に置かれた2つの鍵は何を示しているのでしょう。
目の前にひざまずく2人は、着ている服の色から純粋で高い理想を持った人物であることがわかります。
このように礼儀正しく順序正しく求めれば、法王はこの鍵を手にし、彼にしか開けることのできない扉を開け、この2人を救うのでしょう。
法王が目の前の2人に説いているのは「神からの啓示」だと言われています。
神からの啓示を受けている(とされる)法王は、二人の男性にとって絶対的な存在です。
道徳を教え、生きる道を説く法王は、多くの人から尊敬を集めています。
国を担うのが皇帝なら、精神面をまとめるのが法王といえるでしょう。
法王の意味
タロット占いをした時に法王のカードが出た場合、どんな意味があるのか考察していきましょう。
法王のキーワード
法王の基本のキーワードは「枠組、モラル」です。
慈悲と奉仕の精神を持ち合わせている法王は、道徳心が高く、社会のルールや慣習によく従います。
法王の主なキーワードは…
慈悲、慈愛、親切、常識、ルール、優しさ、信頼、尊敬、協調性、社会性、教育、指導、信心、宗教
この他にも意味合いはたくさんあります。
カードを見た時のイメージやインスピレーションを大事にしてください。
法王が正位置で出た時の意味
法王が正位置で出たら、社会のルールをきちんと守り、それにより平和な状態が保たれている状態です。
自分が信じる方向への導きや助言があることも多く、心を開くことでその恩恵を受け取ることができます。
法王が逆位置で出た時の意味
法王が逆位置で出たら、社会のルールを守らない、あるいは悪用している状態です。
偽善的な行動をとったり、自分の中の常識を、盲目的に信じ過ぎていたりします。
その結果、信頼を裏切り、それ相応の代償を支払うことになるかもしれません。
法王の逆位置のキーワードは…
保守的、不信感、虚栄、お節介、利己主義、反道徳的
法王の解釈
実際にタロット占いで法王のカードが出た場合、どのように解釈すれば良いのか、占い内容別にみていきましょう。
恋愛占いで法王のカードが出た
正位置の場合は、深い信頼感とともに、誠実な愛情を育んでいます。
穏やかに常識的な手順を踏んで、2人の関係が進展しています。
周囲からの応援があり、当人同士も深い信頼関係で結ばれているでしょう。
逆位置の場合は、モラルを無視した関係になっています。
視野が狭く、自己中心的になり、周りが見えていません。
世間体を気にするあまり、愛情が希薄な状態かもしれません。
仕事占いで法王のカードが出た
正位置の場合は、常識的な方法で順当に進んでいきます。
周囲の助力も得られ、順調に進めていけます。
良い仕事ができ、努力を正当に評価してもらえるでしょう。
逆位置の場合は、モラルに反した方法で、信用をなくしてしまいます。
世間体を気にして、自分の持つ可能性を狭めてしまう恐れがあります。
ミスが発覚して、結果を出すことができないかもしれません。
人間関係占いで法王のカードが出た
正位置の場合は、自分も相手も信頼することができ、精神的に安定します。
発展的で、周囲からの応援もあります。
安心できる相手を求める傾向が強く、慎重になっているかもしれません。
逆位置の場合は、相手を信頼できません。
依存心が強まったり、冷淡な態度をとってギクシャクしてしまうかもしれません。
法王のまとめ
法王は、人や事柄を取り巻くルールや常識を表しています。
信心(信じること、信じたいこと)を大事にし、心を開くことで、神からの恩恵を受け取ることができます。
「信じられぬと嘆くよりも、人を信じて傷つくほうがいい」です。
もし皇帝のカードが出たら、正位置なら、何があっても信念を貫いてみてください。
逆位置なら、偽善的な態度は見抜かれてしまうので注意してください。
正位置でも逆位置でも、信じることが大事です。
「何を信じて、どうしたいか」です。
自分自身を見つめ直して、本当に信じるべきは何なのか、考えてみてくださいね。